Monthly Archives: May 2010

2010 陶展開催中(5/31まで)

古酒甕と試飲用猪口

 

おかげさまで初日よりたくさんの方にご来場いただき、ありがとうございます。
会場では、ワークプロセスを追ったドキュメントDVDなども流しております。
5月31日(月)の最終日まで、作家も滞在しています。
ご来場を心よりお待ちしております。

 

松藤古酒甕

 

 

泡盛用壺作品

 

 

鬼の腕

 

本日(5/28)の沖縄タイムスに陶展の記事が掲載されております。
(以下に転記)

「波模様」を施した酒の風味増す器 ポール・ロリマー陶展
ニュージーランド出身で南城市佐敷で作陶に励むポール・ロリマーの陶展が、那覇市のリウボウ7F美術サロンで行われている。31日まで。 酒の香りや味を引き出すため、土を成分分析して独自に調合し、化粧土のように使用。 酒の風味を引き出す酒甕(さけがめ)や酒器を中心に、計400点余りを展示している。 「酒甕」 は、手びねりで成形した壷に、指を押しつけて波のような模様を全体に施した。焼き締めの陶肌に、淡い緑のダイナミックな灰かぶりが浮かび上がり、力強さを感じさせる。 また別の「酒甕」 は南太平洋のココナッツの木でつくられた民芸品からヒントを得た。 ふっくらとしたフォルムと個性的な成形が目を引く。  どの酒甕も内側に金属の多く含まれる土が流し塗りされており、酒の風味が増す工夫がなされている。

 
展示会の様子

ポール ロリマー陶展 2010年5月25日~

古酒が生まれる

2010年5月25日(火)~5月31日(月)
10:30~19:30(最終日は17:00迄)

リウボウ7階 美術サロン
沖縄県那覇市久茂地1-1-1
098-867-1291(直通)
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ポール・ロリマー陶展 
~古酒が生まれる。~

「酒甕とお酒を楽しむ器」粘土の配合、高温の焼き締め。
泡盛の旨みを、最大に活かす甕作りの技術を極め、
自由な形の作品を目指している。

泡盛入り酒甕の展示販売もいたします。
崎山酒造「松藤 44度 50度」
宮里酒造「春雨 44度」
この機会にぜひご来場ください。

薪の準備

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沖縄には定期的に提供してくれる薪の専門業者がないため、
その都度自分で探さなくてはならない。

普段は、手に入った多種類の薪や廃材などを使っている。
廃材といっても、化学処理していない自然の木だけしか使わない。

多種類の薪を使うと、それぞれの燃え方の特徴がちがうので、 薪の性格に合わせた焚き方にする必要がある。

窯焚きを万全に進めるには、時間をかけた丁寧な準備が欠かせない。
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土作り

陶土作り

土は、 沖縄本島中から、自らの足で探す。

なるべく掘ったままの
純粋な土を使って、その土の特徴を活かして作陶している。

しかし、 酒甕は小さい石が1つ混ざっても 酒が漏れる場合があるため
「水簸(すいひ)」という方法で不純物を取り除く作業が必要である。

水簸は 一工程に1か月かかり、

出来る粘土は150~200㎏。  窯焚きで使用する量は、一窯で600㎏。
それらから、酒甕に適した成分になるように土の配合を行う。

水簸のプロセス

自然のままの土が運ばれてくる。

Clay preps 1

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土に水を加え、撹拌機で混ぜて泥状にする。

Clay preps 2

Clay preps 2-2

網でこして、石やゴミなどの不純物を取り除く。
3日間おいて粘土が沈むのを待ち、上部の水を取り除く。

取り除いた水にはいい微生物が多く含まれているため、リサイクルしている。

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粘土を乾燥タンクに移し、2週間、自然乾燥させる。

Clay preps 4-2

Clay preps 5

ほどよく乾燥した粘土。寝かすほど粘りが出る。

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作陶風景

壺作りの様子

伝統的な「蹴りろくろ」と「手ろくろ」を使っている。

蹴りロクロ

「蹴りろくろ」とは、足で蹴って回すろくろのことで、
全身でバランスを取りながら、リズムを作って粘土を引き上げていく。

電動ろくろと比べると、
体力と技術も必要であり、慣れるまでに時間がかかります。
電動のようにスピードに振り回されず、自分の自然のリズムで調整が自由に出来るところが気に入っている。
手ろくろも同様である。

陶芸のロクロ

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大物甕用の蹴りろくろ 四つ
中間サイズの手ろくろ 四つ
小物用の蹴りろくろ 二つ

を用いて作陶する。
ろくろや道具類も全て手作り。

壺作りの様子

甕作りの様子

自在にリズムがとれるようになると、大きな甕などの重い作品(粘土50~60kg)では自然にろくろが回りはじめる。
1か月がかりで作られる粘土量は200㎏。大きな甕4個分ほどの量であり、一度にたくさん作ることはできない。

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陶芸作業場

窯焚き

穴窯は、 季節や天候などの自然の影響を受けやすい。登り窯と比べて非常にリスクが大きい窯である。
さらに、収縮率が大きい沖縄の土や、焚き方がそれぞれちがう多種類の薪 といった条件からも、焚く人の技術が顕著に表れる。
芯まで焼き締めるには1280~1300℃という非常に高温の焼成が不可欠であり5日間(約110時間)かけて窯焚きをする。

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酒甕を焼く穴窯は、自ら設計・築窯を行っている。

この難しい穴窯で窯焚きをするのは、自分への挑戦であり 楽しみである。
以下、窯焚き最終日(5日目)の様子。
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最高温度時は、煙突から2メートルほど炎が上がる。
窯焚き後10日くらいかけて温度を下げ、窯出しをする。